コレって、ちょっとイイかも!
SDGsな最新グルメ
環境問題、食料問題、フードロス問題…
SDGsな取り組みをグルメの分野からピックアップ!
美味しく、楽しく、まじめに食の未来をお伝えします。
コロナ禍の食材ロスを解決!
食品産業を応援する「ミールキット」
もともと削減が必要な
「食品ロス大国」の日本
「食品ロス」とは、まだ食べられるのに廃棄される食品のこと。『農林水産省』の発表によると、平成29年度の日本の食品ロスは、一年で約612万トン。そのうち「事業系(食品製造業、食品卸売業、食品小売業、外食産業など)が約328万トン、「家庭系」が約284万トン。
世界中で飢餓に苦しむ約6億9,000万人に対して、『国連WFP(国際連合世界食糧計画)』が支援した食糧量の1.5倍相当が「約612万トン」になります。
国民一人当たりに換算すると「お茶腕約1杯分(約132g)の食品」が毎日捨てられていることになるのです。「もったいない」ですよね。
(※2020年農林水産省発表の資料より引用)
これまでの日本の食品ロスが
コロナ禍によって加速する!?
そもそも「食品ロス」は、平成27年9月に国際連合で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で定められている「SDGs(持続可能な開発目標)」のターゲットのひとつ。
小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させることなどが盛り込まれていることもあり、平成29年度は、前年度より31万トンに減少させています。
しかし現在は、新型コロナウイルス感染症の影響によって国内外の観光客が激減。キャンペーンやイベントなども中止になり、販売先を失った食材が増え続くけています。このままだと「食品ロス」が、再び増えていくことも否めません。
「ニューノーマル時代」に広がる
手軽に楽しめる「ミールキット」市場
これまでのライフスタイルが大きく変化した「ニューノーマル時代」と言われている今日。「食」の環境も大きく変化しています。なかでも大きく変わった点は「中食」。ある調査によると、緊急事態宣言に伴う、外出制限やレストラン休業要請により、「自宅で料理をする人」が増えたといいます。
同時に「献立のレパートリーに悩む」「毎食つくるのが大変」「自身の料理の味に飽きてしまう」など、食事をつくることに対してストレスを感じている人も少なからずいるようです。
その影響もあってか、メニューを考える必要のない「ミールキット」は高い人気を得ています。「栄養バランスを考えたメニュー」「旬の食材や珍しい食材でつくるメニュー」「これまでつくったことのないメニュー」など、マンネリ化を解消するうえでも「ミールキット」は注目されているようです。
京都府の食品産業を応援する
『NTTドコモ』の「dミールキット」
今回、ご紹介する「dミールキット」は、新型コロナウイルスの影響の大きい「生産者」を少しでも応援できるよう、新たにスタートした取り組みです。
商品は限定販売の「食べて応援!京都ミールキットでおうちごはん」。「おうちで京都を感じる」をテーマにしたセットです。
「なぜ京都なのか?」と言うと…京都も新型コロナウイルスの影響により観光客が減少。そのため少しでも食品産業を応援するため「コロナ社会対応ビジネスモデル創造事業」として、京都経済の回復と発展を目指します。
とってもカンタンでヘルシー
「京都ミールキット」でおうちごはん
「dミールキット」は、レシピと下処理済み・カット済みの食材が必要な分量だけセットになっています。もちろん、専任の管理栄養士が監修。『Oisix』の安全基準をクリアした食材の特徴を活かしたレシピになっています。
それでは実際に「京都ミールキット」と「定番人気ミールキット」をつくってみたので、レポートとともにご紹介します。
■「京都ミールキット」
「京しば漬けのさば手まり寿司風」と「包丁いらず!白菜と大根の豆乳スープ」
京都府亀岡市の漬物メーカー『亀蔵』で製造した「しば漬け」を使用。伝統食品でもある「京都産しば漬け」の新しい食べ方を提案したメニューになっています。
「京しば漬けのさば手まり寿司風」
<セットの食材>
・ふわっとジューシー 骨取りさば塩焼き(2袋)
・京しば漬け(1袋)
・ベビーリーフミックス(1袋)
・白入りごま(1袋)
<用意する食材>
・酢(大さじ1)
・砂糖(小さじ1)
・ごはん(お茶碗2杯分/300グラム)
<つくり方>
(1)「さば塩焼き」を電子レンジで温めたら10等分にカット。
(2)次はボウルにごはんを入れて「しば漬け」「酢」「砂糖」を加えてよく混ぜます。
(3)ラップを広げたら「カットしたさば」「ごはん」の順にのせて、茶巾絞りの要領で手毬の形にします。
(4)「ベビーリーフミックス」を洗って、一緒に盛り付けたら完成です。
「包丁いらず!白菜と大根の豆乳スープ」
<セットの食材>
・白菜(130グラム)
・大根(100グラム)
・化学調味料無添加 煮物だれ(1袋)
・しろうさぎの豆乳(1本)
<用意する食材>
・水(300cc)
<つくり方>
(1)鍋に「水」「白菜」「大根」を入れて煮込みます。
(2)野菜がくったりしたら「煮物だれ」「豆乳」を入れて、さらに煮込み、沸騰する寸前で火を止めたら完成です。
■「定番人気ミールキット」
「たっぷり4種野菜と鶏の甘酢あん」と「人参と干しえびの中華和え」
「忙しくて、料理をする余裕がない」。そんなときでも「約5分」でしっかりごはんが食べられます。惣菜を買うより早く、レトルトよりも美味しいです。
「たっぷり4種野菜と鶏の甘酢あん」
<セットの食材>
・国産鶏むね肉の唐揚げ(1袋)
・ピーマン(60グラム)
・ごろっと野菜入り!甘酢あん(1袋)
<用意する食材>
※なし
<つくり方>
(1)鶏肉を電子レンジで温めながら、ピーマンを包丁でカット。
(2)あとは鶏肉とピーマンをフライパンで炒めて甘酢あんを入れたら完成です。
「人参と干しえびの中華和え」
<セットの食材>
・にんじん(80グラム)
・無着色干しえび(1袋)
<用意する食材>
・ごま油(小さじ2と1/2)
・しょう油(小さじ1/3)
<つくり方>
(1)にんじんをボウルに入れて塩をひとつまみ入れます。
(2)よくもみ込んだら、干しえび、ごま油、しょう油を加えて、混ぜ合わせます。
(3)全体になじんだら完成です。
カンタン便利な「ミールキット」から
本格リッチなバリエーションも!?
マンネリ化しがちなおうちごはんのレパートリーに「ミールキット」をプラスするだけで「食品ロス」を減らしながら、いつもの食卓も華やかに変わります。
しかも、今現在は「カンタン」「便利」を理由に普及していますが、今後は中食市場の拡大、多様化により、もっとリッチな「ミールキット」も出てくるかもしれません。
ヴィーガンメニュー、ベジタリアンメニュー、さらには時間をかけずに毎回プロのような完璧な料理を気軽につくれるメニューなど、バリエーションも「ニューノーマル時代」とともに増えていくことでしょう。